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2020-06

レミング計画

 『なあヒューイット、今地球の人口って多すぎると感じないか?』
突然のエイジアの発言に少し戸惑いを覚えてヒューイットはエイジアの方を見た。
『そこで・・・だ、俺はこの問題を解決する方法を思い付いたんだ』
そう言ってエイジアは一つの白い粉の入る小瓶を取り出した。
『何なんだそれは?』
『これは俺が作ったレミングウイルス通称(ヘブン)だ。』
そう言ってエイジアは小瓶を太陽にかざし、小さく振りながら続けてこういった。
『このレミングウイルスはIQ160以下に設定してある。つまり・・・だ、それ以下の人間は増殖したレミングの様にお互いが殺し合い、そして自殺して滅びていく様になるという事だ。』
『そんな事をすれば、それ例えそれ以上だったとしても、戦争とかで巻き込まれるじゃないか!』
『大丈夫だよ。進化した者には進化しているものは手を出せないんだよ。俺もお前の進化した人間だ。それをありのままに見ていればいいんだよ。』
『じゃあ俺の妻のマリーンはどうなるんだ』
『残念ながら・・・』
『お前の家族はどうなるんだよ!』
『それも残念ながら・・・』
ヒューイットは、エイジアの肩を掴み
『お前は何を考えてるんだ!』
と大声で叫ぶと、エイジアはヒューイットのその手を振りほどきこう言った。
『よく聞け!ヒューイット。これは地球の進化にとって必要な儀式だ。まあお互いの家族で選ばれし者は、お前の息子のトムだけだ。生物はウイルスによって進化した・・・それだけの事じゃないか。』
『じゃあ、未来はどうなるんだ!』
『将来、今回選ばれた者がまた同じ様にレミング化したら、ウイルス設定を上げればいいだけの事さ。そうやって人類は進化する・・・もっとも、その時の設定では、俺達もレミングだろうけどな。』
そう言って窓を開け、エイジアは小瓶の栓を抜き、空間にその白い物質をばらまいた。
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マッコウクジラ

マッコウクジラ

『気まぐれ文学館』
・第15回,16回短歌現代新人賞 佳作
・第47回角川短歌賞 最終予選通過
・H15年度 歌壇・歌壇発新星36人 一年連載
他・・・
現在は当ブログにて地道?にゲリラ活動中・・・